OXFORD:グレンソンのセミブローグ

グレンソンのOXFORD。初めて買った本格靴。

思い出の靴

Oxford斜め前覚悟を決めて「高い靴」を買いに行った時、「セミブローグ」なんてことばは知らなかった。「マッケイ」と「グッドイヤー」のなんとなくの違いぐらいしか分からない。そんな状態で店に行き、店員さんに本格的な革靴が欲しいと伝え、勧められたのがこの靴。「黒のストレートチップは持ってるからそうじゃない靴がいい」ぐらいは言ったが、ブランド、モデルやフィッティングは全て店員さんにおまかせした記憶がある。(ちなみに今じゃすっかり英国かぶれなので、ストレートチップではなくキャップトゥと呼んでいる。)

Oxford正面

  • メーカー:GRENSON
  • モデル:OXFORD(リンク先は代理店の大塚製靴)
  • ラスト:77
  • サイズ:9f
  • カラー:dark brown
  • ソール:レザーソール(ヒールのトップピースは全面ゴム) ヒドゥンチャネル
  • スタイル:オックスフォード セミブローグ スクエアトゥ
  • 購入価格:確か6万円代

グレンソン

グレンソンと言えばチャーチと並び「質実剛健」で知られる英国靴のブランドだ。チャーチはいかにも「工業的な質実剛健」だが、グレンソンはどちらかというと「伝統的な質実剛健」といった趣き。一言で言えば、渋い。このOXFORDは「最高級靴読本archives(vol.1)」によるとグレンソンの代表作らしい。確かに、OXFORDと名付けてしまうのだから、内羽根の靴ではこれが自信作!ということなんだろう。

ただ、本家グレンソンのWebサイトを見ると、どうもポップな靴が多いし、”G.Zero”、”G:Lab”、”G.One”、”G.Two”という、なんだかよくわからないコレクションで構成されている。どこにも説明がないのは不親切極まりないけど、価格的に”G.Zero”がトップラインみたい。対して日本の代理店、大塚製靴のWebサイトを見ると「フットマスターズ」と「ニューフットマスターズ」に分かれていて、商品構成も本家とは違う。どっちが本当のグレンソンなんだ…?

Oxfordトゥ

確かにこのセミブローグには、ただのキャップトゥよりもグレンソンらしさがよく表れている。トゥは短く、メダリオンは控えめ。ブローギングの穴は大きくもなく小さくもない。いかにも英国靴といった落ち着いたバランスだ。どこまでいっても標準的。標準的ということは伝統的であり、流行に囚われないということ。つまり、いつでもいつまでも履ける靴だということ。流行という意味でのファッションからは程遠いけれども、本格靴の手始めにはうってつけの靴。だから店員さんはこの靴を私に勧めてくれたんだろう。ちなみにトゥはほんのりスクエア気味。

ディテール

アイレット

Oxfordアイレット

アイレットは5つで、私が好きな末広がり型。閂止めもどこか控えめな印象。閂の下にパーフォレーションの大穴を持ってくるところに、プロ意識を感じる。テンションがかかる部分だし、そのままでは後ろの羽根が穴から見えてしまうので、裏から薄い革で補強しているはず。靴紐は一般的な丸紐。皺の入り方の好みはこの靴が自分の中での基準になっている。可もなく不可もなく。革はどちらかと言えば柔らかめで足に馴染みやすい。

トゥ

Oxfordトゥ正面

購入時に「つま先にネイビーかブラックを入れるといい」と店員さんにアドバイスをいただいたので、これまでずっとつま先にネイビーのクリームを入れ続けている。と言ってもキャップ全体につけてしまうとピシっと色が2色に分かれて滑稽なので、キャップの前半分にグラデーションがかかるように刷り込んでいる。このトゥのネイビーのおかげでアッパーに変化がついて表情が出る。またネイビーの入れ方次第で磨くたびに違う顔になる。こりゃ面白いと喜んで磨いていたおかげか、いまでは靴を磨く習慣が自然と身についた。

ソール

Oxfordソール

ソールはヒドゥンチャネル。ハーフラバーを張っているので雨の日でもそこまで気を使わなくていい。ヒールのトップピースは購入当初から全面ラバーで、今はすり減ったのでビブラム製のものに交換している。

ヒール

Oxfordヒールカップ

ヒールカップはあまり踵を包み込むような形にはなってないけど、緩いと感じたことはない。というか、店員さんがちゃんと足に合う靴を持ってきてくれたんだろう。履き始めの何ヶ月かは踵や親指の靴ずれに悩まされたのに、いまではすっかり足に馴染んで気軽に履ける靴になった。コバは平でアッパーと同じダークブラウン。

まとめ

Oxford立てかけて

カジュアル過ぎずフォーマル過ぎず。メダリオンやブローグで際立つ靴の個性。磨くごとに楽しめるアッパー。この靴をきっかけに、セミブローグや靴磨きにハマっていくのであった。